人口減少はピンチじゃなくてチャンス
ニューズウィーク日本版 8月15日・22日号の記事です。
本当に、日本の人口が減ることは大変なことなのかな?
アメリカに旅行に行って、その勢いのすごさに圧倒されました。
土地。日本の約65倍!!
資源。石炭、石油、天然ガス。何でもありです。
人。約3億2000万人。
どれも桁違いに大きく、有り余る感じ。
バカスカ建物を建て、どーんとでっかい道路をつくり、
そこに新しい雇用と街が生まれる、なんていまだに行われていたのです。
日本に帰ると、それらの小ささに驚きます。
土地は極小。
資源もない。
人も小さいし、少ない。
こんなに何にもない国が、よくぞここまで発展したなと。
そう考えると、日本の人口減少は自然な感じもするのです。
そもそも、土地に対して人が多すぎる感は否めません。
日本の家、狭すぎるだろう!!我が家も含めて。
問題は、生産人口、働く人の人数が減るということ。
そして、支えるべき高齢者の割合がずばぬけて高くなること。
でも、なんだか悪いことばかりではないと私は思っています。
日本人の働く人が減るので、無駄な仕事はなくなるでしょう。
機械やAIがするか、そもそもなくなるか、外国から人を呼ぶかしかないのだから。
高齢者を社会の一員として、どう位置づけるかがかわってくるでしょう。
今私は80歳過ぎの元教員の先生のもとで学習をしていますが、
その方の智恵と未来に対する熱意は、本当に素晴らしいのです。
高齢者=働けず、支えなければならない人という前提そのものが変化していくでしょう。
土地が余るので、とくに田舎と呼ばれる地域が変わっていくでしょう。
閉塞した人間関係なんか続けていたら、そこは人は住まず、滅びていきます。
新しい仕事や価値観は過疎地域から出てきます。
もはや、日本はオワコンでアジアの一部地域でしょ?的な空気をアメリカ旅行でばんばん感じました。
「ここがすごーい!日本の技術って☆」みたいなテレビ番組があるのがその象徴。
日本人が自分たちでそんなものを造らなければ、アイデンティティが崩壊しそうなくらい世界は日本という国に対しては無関心なのです。
この「人口減少」こそが、今のあり方を変えるチャンス。
私が主に関わっている教育という分野も、チャンスに満ち溢れています。
日本の人口が減ることは、「これまでの価値観とあり方からするとピンチ!」ですが、
前提そのものを変化させる重要な節目だろうと思うのです。
PDCAサイクルは有名ですが、P(Plan 計画)そのものの前提が間違っている場合に、有効ではないといわれています。
さあ、どんな風に変わっていくのかな。