AIと協働する15年後
教員免許更新の講座を受けて、1番想像力を掻き立てられたのが、「AIと人間が協働する」という言葉でした。
2030年というキーワードは、教員なら一度は聞いているはず。いまの小学生が、成人して働く未来を見据え、教育を変えようとしています。
2000年、私は大学に入学しました。
ケータイを初めて持ち、そのケータイは折り畳み式の白黒画面。パソコンはでっかいデスクトップのVAIO。ネットに繋ぐ時は、謎のピーヒョロヒョローという回線の音。大学の授業の履修登録がパソコンで出来るようになったシステムの初期で、よくダウンしていた記憶があります。
まさかまさか、16年後、ケータイはスマホに変わり、田舎にいてもスマホを操作しながらブランドの服を買い、掃除機はロボットが自動で動き、洗濯機が乾燥までやってくれ、知らない人や小学校の同級生とSNSでコミュニケーションを取っているとは、さすがに考えられませんでした。
私が今、田舎に住み、なんとか共働きで育児をし、友人や家族との楽しい時間を過ごし、自分の好きな物に囲まれる生活を送れるのは、間違いなくこの16年の世界の進歩のおかげだと断言できます。2000年の時代に子育てしながら働くのは、もうそれはそれは…。きっと無理だったでしょう。
15年後、私は50歳。
息子は20歳、娘は18歳です。ちょうど子どもたちが受験や進路を考える真っ最中と予想されます。社会に出る、1人の人間としての時を過ごしているでしょう。
私は、残りの仕事人生をどう歩むか、老後も考え生きている。定年が(恐ろしいことに)70歳になっていたら、残り20年もあることになります。
2000年ケータイが白黒・iモードから、2016年にスマホに変化したように、またそれ以上にAIは変わっていくのでしょう。
人間にしか出来ないことって何だろうと、問われていました。私の答えは「予測不能の事態に対応できること」です。
恋愛に見られるように、「何だかよく分からないけど好き」とか「何となく嫌だから、しない」が人間にはある。それはもう、データはあるところまではたどり着けるけど、難しい感覚だと思っています。その人間の感性や感覚だけは、磨いておくべき。
だから人と一緒に何かをする経験と、自分と向き合う経験をいっぱいしていきたいし、我が子、関わる子どもたちにもしてほしいと願っています。
人間にしか出来ないことと、AIしか出来ないことが組み合わさったら、今無理!ってことができるはず。それが「AIとの協働」。
もっと自由に、わくわくしながら生きる世界が見えます。